医学部受験とマッチングの違い

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医学生の皆さんが医師になるために必ず通る道である「初期研修マッチング」は、医師への道の第一歩でもあります。医学部受験をやっと潜り抜けた低学年の医学生にとってはまだ早いと思う人もいると思います。しかし、いずれ迎えることについて少しでも知っておくことは、より先を考えた行動もでき、学生生活の過ごし方も変わってくるのではないのでしょうか。(文:樋口万里子 獨協医科大学)

概要

・医学部受験
医学部受験では筆記試験(数学、英語、化学など)、小論文、面接が科されます。
・マッチング
マッチングでは小論文と面接があります。さらに、約3割の病院で筆記試験があります。

筆記試験

1.多肢選択式(国家試験形式)
2.口頭試問形式、OSCE
3.英語
4.性格テスト、適正テスト
どの形式で出て、どれだけ筆記試験に重きをおいているかは病院により大きく異なるのでよく調べることが大切です。

マッチングまでの道のり

1.研修したい病院へ見学に行く(5年夏~6年7月)
2.願書を提出する
3.採用試験を受ける
4.医師臨床研修マッチング協会ウェブサイトにてID登録(6月~8月)
5.希望順位登録(9月中旬)
6.自分の当該プログラムを第一希望にしている人の数のみ中間発表(9月下旬)
7.希望順位登録最終締め切り後、結果発表(10月下旬)
8.医師国家試験(2月上旬)

医学部受験のころとは異なり、マッチングの日程と国家試験の時期が異なります。そのため、計画を立て、準備を同時並行で進める必要があります。

面接の違い

・医学部受験
医学部受験では大学側がこの学生なら医師として問題ないかを見ています。また、学校で医師として育ってほしい人を求めています。

・マッチング
マッチングでは研修医としてこれから病院でどのように学んでいきたいかが問われます。医学部受験では学生の立場からどのような医師になりたいかを話していたと思います。しかし、マッチングを受ける時には、すでに5年生で実習を終え、様々な診療科を見てきています。そのため、より具体的な医師像が求められます。いくつかのよく聞かれる質問を挙げてみました。

(医学部受験時と似ている質問)
自己分析・プロフィール・価値観
長所と短所は?
普段から心がけていることは?
尊敬する人物は?
課題・壁にぶつかったときの対処方法は?

(マッチングに特徴的な質問)
・志望理由
・当院での研修を志望した理由は?
・当院の研修プログラムのメリット・デメリットは何だと思う?
・当院で見学or実習を行ったときの感想は?
・研修内容について
・2年間の研修をどのように過ごすか?
・2年間で身に付けたいことは?2年後どんな医師になっていたいか?
・初期研修に対する抱負は?

学生のうちに意識すること

マッチングで重要になるのはキャリアプランを立てられているかです。消化器内科医10年目である「Soul-in医師」はメドキャリ内のイベントで、面接官がよく聞く質問について、以下2つのことを挙げられていました。
(出典:時事メディカル https://medical.jiji.com/topics/1885

面接官がよく聞く質問は、「何科に進みたいですか」と「医師3年目はどうされる予定ですか」の2つです。進みたい診療科が見えているということは、好きな科、嫌いな科が自分でわかっており、研修医として意欲が十分にあるということです。また、3年目の予定について話せるということは、病院のプログラムを理解していることになります。つまり、2年間の研修後どのような医師になりたいかビジョンが立てられていることが大切です。

そのためには、積極的に行動することが大切になってきます。学生のうちに様々な経験を積んだり、自分の興味のある診療科をより深く調べたり、病院実習に積極的に行くことが重要です。

まとめ

マッチングまでのイメージが少しついたでしょうか。数年後の自分の姿を考えながら、積極的に行動し、学生生活を充実させてください。今後リリース予定の新しいサービスにもぜひご期待ください。

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