【看護師資格を生かした多様な働き方】現役看護学生が語るキャリアプラン
看護職の魅力、皆さんはどう感じていますか?多くの方からのありがとうが貰える、人を支えられる、人生に寄り添える・・・色々あげるときりがありませんが、建前ではなく本当のところはどうなの?という話題に、現役看護学生が切り込みます。
今回は、東京医科歯科大学看護学部3年の高橋さんと、筑波大学看護学類の小崎さんに、講義や実習で感じた看護職の魅力について伺いました。看護職といえば病院で働く看護師が中心に語られがちですが、二人は看護師以外にも色々と将来の選択肢を考えているようです。
看護学部を志したきっかけ
高校生の頃、経済的に自立して自分の好きなように生きたいと思い、看護学部を受験しました。
しかし大学入学後改めて自分の将来を考え、企業で働くということに興味を持ち、就活も少しやってみたときに、自分の本当の気持ちに気がつきました。これまでは自分が本当にやりたいことに気がつけておらず、綺麗事を言ってしまっていたなと・・・。
私も高校生の時、人の助けになることで自分の存在価値を確かめたいという、自分中心の理由で看護学部に入ってきたので、よく分かります。
人を助けたいと言っても、助ける対象や、どうやって助けるのかという方法に注目するのも大事ですよね。
サポートする対象や方法に目を向けることが大切
そうなんです。就活のために自己分析をしてから、美容看護師になりたい、という本当の気持ちに気がつきました。もともと友達のために服を選んであげたり、化粧をしてあげたりするのが好きでした。なので、綺麗になりたいという気持ちを持っている人を美容看護師として応援したいと思っています。
美容看護師になるための一つのステップとして、ファーストキャリアは手術室看護師に興味があるんです。
自分が好きなことと将来の仕事を結びつけられたんですね!
私は学生団体の運営を通して、今後やりたいことが見えてきました。
まず将来は、自己犠牲の精神ではなく、自分を大切にする働き方がしたいと思っています。そして自分だけじゃなく、一緒に働く人全員が弱さを認め合って、自分も他人も大切にできるような組織自体を作っていきたいんです。
なので産業保健師や、ヘルステック系の企業にとても興味がありますし、精神科病棟でキャリアを積むことにも興味があります。いずれにしても、多くの道を選択できる看護職だからこそできる活躍をしたいです。
実際、小崎さんを含め看護学生で主催しているイベントサイト「Nurse Career Pallets」でも、楽しく仕事ができたらそれだけでいいんだよ、と小崎さんが言ってくださるので、とても仕事がしやすいです。
嬉しいですね。実際、普段精神的に大変な思いをしている人から頼ってもらえることが多いですし、私も過去に苦労した背景があるので、頑張りたいと思う人が自分らしく頑張ることができる環境づくりをこれからも大事にしていきたいと思います。
看護師資格を生かした進路選択の多様性
ところで、将来についてあれこれ考えていると、「とりあえず看護師資格を取っておけば将来困らないから」と周りから言われることも多いですよね。
そうですね。以前大学の先生から「筑波大学の看護学部に来たからには、立派な看護師になれるから大丈夫だからね!」と言っていただいたことがありました。全く悪気なく、励ますつもりで声をかけてくださったのだとは思いますが、看護学部に来たら看護師になるという固定観念があるんだな、と思ってしまいました。
看護学部=看護師、以外の選択肢
いつでもどこでも資格を生かして働けるという強みはもちろんありますが、もっと色んな選択肢から進路を選べるようになるといいですよね。
そういう意味では、看護’’師’’と看護’’職’’って全く違いますよね。看護職には、病院で働く看護師をはじめ、高橋さんが目指している美容看護師や、産業保健師、行政保健師など色んな職種がありますし、経験や知識を生かして一般企業で活躍するという道もあります。
看護師資格を生かして働ける場が病院だけじゃないということは、もっと注目されてほしいですね。
病院で働く看護師さんは、体調を崩して辞める方が多いとも聞きます。患者さんをケアする立場の看護師さんだからこそ、自分自身のセルフケアも大事にしてほしいです。
看護師資格を生かして働ける場は病院だけではないので、他の仕事にも目を向けることも大切ですね。
そうですね。病院で働く看護師の仕事にも、色んな方が集まってくる病院だからこそ毎日違う発見を得られる、という魅力があると現場で働く看護師さんに聞きました。与えることばかりが看護師の仕事だと思っていましたが、発見も多いということは驚きでした。
このようにもちろん病院で働く看護師にも魅力はあるのですが、依然として看護職と聞くと看護師のイメージが先行してしまうので、看護師資格を活かした自分らしい働き方を選択しやすい環境になっていくといいなと思います。
看護師、保健師、助産師をはじめとした看護職以外でも、民間企業でも看護師資格を有した社員の募集が行われていたり、下記の記事のように、臨床の知見を生かして実際に働かれている元看護師の方も少なくありません。
また看護職を志す理由を、「どんな対象を、どんな方法でサポートしたいのか」など細かく分解して考えることで、本当の自分の気持ちに気がつけるとのことでした。
看護師以外の選択肢も幅広く検討し、自分が本当に働きたい場所を見つけられると良いですね。
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