【日本看護協会の記者会見】新型コロナウイルスに関して

2020年4月3日(金)、日本看護協会が会見を実施しました。
会見では会長の福井トシ子氏より、新型コロナウイルスの蔓延を受け、現在看護師がおかれている状況への理解促進や支援の必要性が訴えられました。また福井氏は、仕事に従事していない看護師へも現場復帰を促しました。会見の要旨は下記に記載いたします。
文章:伊藤春花

現場の現状

1. 専門スタッフの配置

感染管理認定看護師(2019年の時点で2903名)が現場に入り日々活動しており、感染患者への対応はもちろん、感染が拡大しないよう看護師への指導やゾーニングへの助言、スタッフ配置への助言を行っています。


※提供:日本看護協会

2. 看護師の人員不足

人工呼吸器やECMOを装着している患者へは、1名の患者に対し2名以上の看護師が必要。通常は2名の患者を1名の看護師で診るため、通常の4倍の人員が必要となっています。

3. 医療崩壊への懸念

上記、専門人員が足りない、また医療資材が不足している病院が多く、医療崩壊が近づいてきており、一般の患者にも影響が出ています。

4. 3つの感染症

感染症をめぐる問題として、3つの感染症が挙げられるといいます。
4.1 生物学的感染症:すなわち病気のこと
4.2 心理学的感染症:感染症が原因で起こる不安やストレスなど
4.3 社会学的感染症:感染症が原因で差別、偏見が行動となって現れること

5. 看護師がおかれている状況の具体例

コロナウイルス 感染者が10名入院している50床の呼吸器専門病棟。スタッフは約30人いるものの、コロナウイルス患者を担当する看護師は選抜された10人のみ。選抜基準は配偶者や子供を持たない看護師であること。1ヶ月半以上、自分も感染しているかもしれないというストレス、夜勤、人員不足による精神的疲労に晒されながら勤務を続けている。

コロナウイルス患者が入院している病棟で働く看護師の子供が保育園で登園拒否やいじめを受けるなどの問題も発生している。中にはPTSDに陥り、カウンセリングが必要になった看護師も。

すなわち、看護師が上記3つの感染症の影響を最も受けていると言えます。

国民へのメッセージ

・「3つの密」を避ける

医療従事者は日夜全力を尽くして地域医療を支えています。
国民にも、3つの密(「換気が悪く」、「人が密に集まって過ごすような空間」、「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」)を避ける行動を呼びかけています。

・医療従事者の負担の軽減を

保育園などでは医療機関の子供を優先的に預かるなど、看護職、医療従事者がこれ以上の負担を追うことのないように国民の皆様のご理解いただきたいと呼びかけています。

看護師確保支援および看護職へメッセージ

福井氏は、現在仕事に従事していない看護師に、医療現場への復帰を促しました。都道府県ナースセンターへ連絡することで、復帰に際しての助言をいただけるということです。また、事前学習用のテキストも公開されています。
テキストはこちら

また今年はナイチンゲール生誕200周年の年。
福井氏は、「看護職としてできる限りの創意工夫と団結力で乗り切りましょう。」と訴えかけています。

参考:日本看護協会

・日本看護協会ホームページ
https://www.nurse.or.jp/nursing/practice/covid_19/index.html

・記者会見の動画

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